ネット通販で思わぬ災難、「定期購入トラブル」ってどんなもの?

欲しい商品を手軽にすばやく注文できるのがネット通販の大きな利点ですが、安易に利用すると思わぬトラブルに巻き込まれてしまうこともあるので、注意しなくてはなりません。よく見られるトラブル事例の一つに「定期購入」に関するものがあります。たとえばサイトやSNSなどで「健康にいい」「美容に効果が期待できる」「ダイエットに成功する」といった商品を見つけたときには、一度くらい試してみたいと思うことがあるかもしれません。「無料お試し」「初めての人は〇パーセントオフ」などの言葉につられて、1回だけのつもりで申し込んだところ、実は定期購入が条件の商品だったため、結果的に複数回分購入させられてしまったというようなケースがそれにあたります。

ネット通販は本来、商品を選ぶ際には自ら取引条件を確認したうえで契約を結ぶのが基本ですが、中には消費者に分かりにくい表記で「定期購入」の条件を見つけにくくさせる悪質なケースもあります。訪問販売や電話勧誘などでは、契約を解除できる「クーリング・オフ」制度を利用することもできますが、ネット通販はその適用がなく、いったん契約してしまえば解約が容易ではありません。このような事態を防止しようと、2022年の6月から改正特定商取引法が施行されました。これは、商品の購入を決めた消費者が申込ボタンを押すサイトの最終確認画面で、取引内容をわかりやすくまとめて表示することを義務付けるという内容です。表記が必要な基本事項としては「分量」「販売価格・対価」「支払いの時期・方法」「引渡・提供時期」「申込みの撤回、解除に関すること」「申込期間(期限のある場合)」などがあり、その商品が定期購入にあたるのかどうかという点もはっきりわかるようになっています。そのため、もしこの表示ルールに内容が沿っていない場合は、購入の取り消しが可能になることもあります。

消費者の側においても、商品を購入する際は、その商品が1回限りなのか定期商品なのか、定期商品なら何回購入することが必要か、支払総額はいくらになるのか、返品や解約はどのように行うのか、などの点を確認しておく必要があります。さらにもしものトラブルに備えて、最終確認画面は証拠として保存しておくのがよいでしょう。万が一トラブルに巻き込まれてしまった場合には、一人で問題を抱え込まず最寄りの消費生活センターにつながる消費者ホットライン「188」に連絡、相談することが大切です。